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未熟な裸体の言葉で悩む。

2012年06月01日 14:27

写真集をつくっていると、ときどき悩むことがあります。
「言葉」を入れるか、入れないか。
写真の合間合間に挿入される、文章みたいなものです。

すかしたテイで言うと、「詩」みたいなものですが、
これを無理やり(あるいは格好つけて)入れると、
読者の皆さんの嗜好や想像を、ひどく限定してしまうんじゃないか。
「妄想の枠組」みたいなものを、いかにも「用意しました」的に押しつけてしまい、
写真が窮屈に感じはしないか。ということです。

たとえば、現在発売中の「ちいさい少女の未熟な裸体」。
その中のひとつの単元を解説? してみると、

↓これが最初の見開きページ。写真の右上には、

あ

「近づいてはいけないところ」云々。

題名が記してありますが、これも、よーく考えれば必ずしも必要ではない。
思わせぶりだし、何が起こるんだろう? という興味を喚起するかもしれませんが、
だからと言って、のっけからそんな不安感を煽るような誘導は、
こちら側(制作者側)の「妄想の枠組」です。

ぱっと見て、「元気そうな少女だなー」
そう思ってくれるだけでいいのかもしれないし、
その幸せそうなひとときが、ページをめくっていくと悲劇的なものに変貌していく……
なんていう予感めいたものは、ある意味、押しつけがましい気もします。

わざわざ文字にして、説明する必要があるのかい。ということです。
でも、これはこれで書いていると面白くなってきたりもする。
悪い手癖で、なにかしら表現を付け足したくなってくるんですなー。

で、次の展開は↓。3~6ページめです。

ああ

あああ

これは、どうなんだろう。

「行って、ちょっとお話をするだけで」
「お金がもらえると言われた」
「クラスの女の子が、こっそり、わたしだけに教えてくれた」

と、書いてあるのですが、これはずいぶん露骨ですね……。

どこかのお家の門をよじ登っている少女。
テクテクと庭の奥のほうに、歩いていく後ろ姿。

写真だけで、じゅうぶんな気もします。なんだか援助交際めいた雰囲気を、
わざわざ文章にするまでもないんじゃないか。

たまたま迷い込んでしまったのかもしれないし、
お化け屋敷として有名で、ふとした好奇心から侵入してしまったのかもしれないし。
友達の家かも。携帯を振り回してたら、庭に飛んでいってしまったのかも。
その他にも、いろいろと想像の余地はあります。それなのに、

「お金がもらえると言われた」。だなんて、動機を限定してしまっている。

これって、ずいぶん「妄想の枠組」を狭めてますよねえ……。
(クラスの女の子って、いったいどんな子なんだ。なんだか凄まじいクラスだ。だいじょうぶなのか)


でも、ここまでやってしまうと、もう手癖は止められなくなり、
以下↓に進みます。

ああああ

あああああ

ところが、このあたりで自制がはたらいたのか、
具体的にこの少女がどんな目にあったのかは、いちいち説明していません。
パンツが濡れているし、ちょっと脱がされて(脱いで?)もいる。内ももにもしずくが。
でも、少女の身になにが起こったのか、よくわかりません。

で、最後は、泣いている顔。その写真の左には、

ああああああ

「行って、ちょっとお話するだけで、お金をもらえると言われたのに」

リピートしてます。書くことがなくなったのかどうなのか判然とはしませんが、
もう一度、しつこいくらいに、念をおしています。


写真がある。それだけでいいじゃないか……なぁ、おい、何が不満なんだ。 


そんな呟きを、耳もとで囁かれたような、囁かれていないような。
そうだよねぇ、そうかもしれないよねぇ……。

泣いている顔のアップ。それだけ。
で、サッと終わる。
そっちのほうが、シンプルで余韻も残りそう。残りそうな気もするのですが、さて。


どっちがいいんだろ。


文責 丘崎

ちいさい少女の未熟な裸体(SANWA MOOK) (SANWA MOOK 青春ロリータ叢書 2)ちいさい少女の未熟な裸体(SANWA MOOK) (SANWA MOOK 青春ロリータ叢書 2)
(2012/04/16)
安藤 青太

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