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あるシナリオ作家のおピンクな日々 第3回 【アフレコ】 

2013年03月27日 16:58

ピンク映画のシナリオライターをしている鎌田一利氏から、ピンクなコラムを書いて頂けることになりました。
あまり知らない、ピンク映画業界の、ディープなおもしろ裏話などを書いてもらいますので、お楽しみに。





「アフレコ」

ピンク映画は同時録音ではありません。
撮影現場では、当然ですが、セリフも声に出して喋りますし、喘ぎ声も出します。
ですが、撮影時は録音をしないので、後でセリフや喘ぎ声を再度録音する、
いわゆる「アフレコ」という作業を行います。

アフレコはアフターレコーディングを略した言葉で、簡単に言えば映像を見ながらセリフを録音していくもの。
アニメーションで声優さんが声をあてる作業と同じものです。でもこれがなかなか難しいのです。

撮影時と同じように声を出さなければならないので、慣れないと大変です。
細かく見れば分かるのですが、新人さんなどは口元の動きとセリフが合っていなかったりすることが多くて、
セリフを言いながら演技をするよりも難しい。と言う方もいらっしゃいます。
実際、現場で演技してもビデオと違い、未だにフィルムで撮影をしているピンク映画ですから、
その場でどう自分が映っているのか確認することができません。
役者の方はアフレコの時まで、映像を見る事ができないのです。
アフレコの時になって「こんな風に撮影されていたんだ」と現実を見るわけです。
そのため自分が考えていた映像とは異なるイメージの時もあるわけです。
それでも再度、同じセリフを言わなければいけないので、撮影時とは違う雰囲気の声になるケースもあります。

特にセックスシーンのアフレコは臨場感が必要です。
おまけにベロキス場面の「クチャクチャ」というようなイヤラシイ擬音も同時に録音することもあって、
結構アフレコでセックスを再現するのは大変なことなのです。
ちなみに「クチャクチャ」や「ベチョベチョ」という擬音は指先をマイクに向けて、
ベロベロと舐めながら音を出して録音します。
舐め具合によって音も変わるので、その場面に合うように音を出していきます。

演技にこだわる女優さんの中には、セックス場面での荒い息やアノ感じを倍増させる為に、
「助監督さん、ちょっとお願い」
と一言たのみ、スタジオで助監督さんに後ろからお尻に股間をグリグリと押し付けてもらって、
アフレコ映像の現場を、そこで再現して声をアテている人もいます。
やはり『生(ナマ)』の実感がでれば、それだけ声にもリアリティがでるんですね。
正直、悩ましい声をスタジオで聞いているだけでも興奮しちゃうことがあったりするわけです。

また大ベテランの男優・Dさんは、現場ではあまり口元を動かさずに、
セリフもモゴモゴと聞き取れないくらいに言っているだけでした。
Dさんを初めて起用した監督が、
「アフレコ大丈夫かしら?」
と不安に感じていたそうですが、実際のアフレコではズバリはまって見事だったそうです。
口元の動きに合わせるというよりも、存在感と言うかオーラような気迫の演技で当てたのか、
きっと長年の経験から得た秘訣が、大ベテラン男優さんにはあるのでしょうね。

僕もガヤ。言ってみればその他大勢(笑)でアフレコをやってことありますが、意外と難しかったです。
ガヤとはいえ、自分の姿が写るわけですから、どうしても自分しか見ていないんですね。
だから、他の役者さんとの掛け合いのタイミングがうまく合わなかったりして。苦心しました。

相手の俳優陣の方々は慣れているから、もうサラサラってしゃべって、リズミカルに当てていくのに、
こちらは(僕一人だけかもしれないけど)恐縮して、あの時は緊張しました。

あるベテランの俳優さんは、
「現場とアフレコで二度お芝居できるから楽しい!」
と言って、アフレコを活き活きしながらおこなっていました。
アフレコも慣れれば楽しいのだろうな、と考えつつ、あまり難しいセリフを書いては大変!
と、シナリオ作家としては思ったりしています。




筆者○鎌田一利 

高校2年の時、日本映画史に残る大名匠・木下恵介監督が講演会にて私のファンレターを読みあげ「熊本の少年に幸あれ!」と仰ってくださるも、何処で道を違えたか、ピンク映画、B級SFホラー映画(特にメキシコ&スペイン物)、古い邦画(特に大映時代劇)をこよなく愛し、好きが高じて、星野スミレ名義で加藤義一監督「主婦マル秘不倫後ろから出して」(2012 年9月28日公開)というピンク映画でシナリオ作家デビュー。
2013年春には鎌田一利名義で書いた第2作目(加藤義一監督:不倫OL びんかん濡れ白書)が劇場公開!
ピンク映画界の巨匠、池島ゆたか監督より「キネマ怪人」、清水大敬監督から「鎌田金太郎」、加藤義一監督には「しょ~もない映画評論家」という肩書きを頂いた駆け出しのシナリオ作家です。

あるシナリオ作家のおピンクな日々 第2回 【ロケセット】 

2013年03月15日 10:16

ピンク映画のシナリオライターをしている鎌田一利氏から、ピンクなコラムを書いて頂けることになりました。
あまり知らない、ピンク映画業界の、ディープなおもしろ裏話などを書いてもらいますので、お楽しみに。



【ロケセット】

ピンク映画の製作予算は極端に少ないです。ピンク映画が誕生して半世紀が経ちましたが、
昔から300万円映画と言われているように、今でも予算は同じくらいの額です。

フィルム代(いまだピンク映画は35ミリフィルムで撮影しています)やらキャスト、スタッフ等の人件費を引くと、
あまり製作費が残りません。それでも必要となってくるのがスタジオ等のセット費です。
そんなわけで安いスタジオを探すわけです。

ピンク映画にはお馴染みのテーマである痴漢電車物を撮る時には、電車のセットがあるスタジオを借ります。
これなどは割にセットが多くて、見つかりやすく、借りやすいのです。
しかし監督によっては、スタジオでは出せないナマの生活空間の雰囲気がどうしても欲しいという場合があります。
そんな時は、実際の家や部屋を借りるケースがあります。
ただピンク映画となると、どうしてもエロが絡んでくるので、
イメージが悪くなる印象があり借りるのが難しい事がむずかしいので、
多くは「自主映画」とか、「テレビの深夜番組」とか、偽って交渉します。
なので簡単にピンク映画でも抵抗なく、セットを借りるたのみの綱になるのは、スタッフやキャストの部屋等です。
実際ある民宿物を撮影した時は、主演女優さんの実家が旅館を営んでたので、そこを借りて撮影したり、
バーのシーンでは行きつけのバーを使用したとか、何とか安く、また理解ある人の協力を求めて探すのです。

実は私の部屋もロケセットとして、ピンク映画の撮影に提供しています。
私の住んでいる部屋はいわゆる昭和の雰囲気を持っている造りのようで、
最初に使って下さった監督が気に入って下さり、その他の監督も含めて10回以上、
映画のロケセットとして使用されました。
普通に木造アパートの6畳の空間で、特徴としてはでっかい本棚が部屋を占拠しているだけの部屋なんですが、
住んでいる住人には気づかない良さが、他の人にはあるようで、
撮影に何度か来た女優さんは「ここに来ると落ち着く」とまで言ってくださっています。

ちなみに、これまで私の部屋は、
「気の違った女の部屋」
「売春親子の部屋」
「若い同棲カップルの部屋」
「漫才コンビの部屋」
等などとして使用されていて、その使用意図の幅の広さに自分で驚いてます。
自分の部屋が、ちょっとした物の配置替えやキャメラの撮影位置により、
映像の力で全く別の部屋に見えるのは面白くてたまりません。

もちろんピンク映画ですから、絡み、セックスする場面を撮影することがあります。
女優さんも男優さんも、その場面になると実際しているように「アッハーン」「いくう」とか、
喘ぎ声を発して演技します。
役者さんは真剣ですから、その声が外に洩れてしまうことも度々。
そしてある撮影時、撮影部隊が朝8時に到着しセッテング。さぁ撮影開始! となりました。
私の部屋の前には撮影機材や衣装箱等がゴロゴロ置いてあり、普段は見ない男女の集団が群がっている。
という、少し異様な感じになっています。
そして部屋からは、女の人の喘ぎ、呻く声が大きな声で聞こえてきます、
それも午前中のまだご近所の皆さんが朝ごはんを食べて、一息ついたような時間帯に。
すると、やっぱり来ましたね。警察の方。
近所の方が何事か、と思って通報されたようで、白黒のパトカーに乗っていらっしゃいました。
私はハラハラドキドキしましたが、そこは慣れたベテラン助監督さん。
自主映画だとか、すぐ終わるとか、話して、すんなりと警察の方は帰っていかれました。
あの時は、本当に冷や汗ものでした。

その後、ご近所の方が「あの奥の人も変わってるわよね」という言葉を耳にした時、
私は「変人に思われているんだろうな……」と、心の中で呟きました。

そんなロケセットを借りるのにも四苦八苦しながら、ピンク映画は今日も製作されています。
ぜひ皆さんも劇場やネット配信、DVD等でご覧ください。



筆者○鎌田一利 

高校2年の時、日本映画史に残る大名匠・木下恵介監督が講演会にて私のファンレターを読みあげ「熊本の少年に幸あれ!」と仰ってくださるも、何処で道を違えたか、ピンク映画、B級SFホラー映画(特にメキシコ&スペイン物)、古い邦画(特に大映時代劇)をこよなく愛し、好きが高じて、星野スミレ名義で加藤義一監督「主婦マル秘不倫後ろから出して」(2012 年9月28日公開)というピンク映画でシナリオ作家デビュー。
2013年春には鎌田一利名義で書いた第2作目(加藤義一監督:不倫OL びんかん濡れ白書)が劇場公開!
ピンク映画界の巨匠、池島ゆたか監督より「キネマ怪人」、清水大敬監督から「鎌田金太郎」、加藤義一監督には「しょ~もない映画評論家」という肩書きを頂いた駆け出しのシナリオ作家です。

あるシナリオ作家のおピンクな日々 第1回 【マエバリ】 

2013年03月05日 19:16

ピンク映画のシナリオライターをしている鎌田一利氏から、ピンクなコラムを書いて頂けることになりました。
あまり知らない、ピンク映画業界の、ディープなおもしろ裏話などを書いてもらいますので、お楽しみに。



マエバリ

私はピンク映画のシナリオ書いてますが、まだ二作品しかモノになっていない駆け出しのライターです。

さて、ピンク映画と言うと、昭和の時代の映画みたに思われていますが、まだまだ健在で、
本数は少なくなったものの、年間で約四〇本程製作されています。
そうして日々、専門館で上映されて、観客の皆様の股間を熱くさせているのです。

ですがピンク映画は決してホンバン行為を見せるわけではありません。
ピンク“映画”と言うくらいですから、内容がポルノでもこそには脚本があり、
役者が演じて、監督をはじめとした大勢のスタッフがいるのです。
そして、あくまで「疑似」の男女の絡みを見せているわけです。

二十一世紀の世の中になっても、表現は昭和のままなのです。
ですから、あくまでセックスしているように見せる演技を、どうリアルに見せるかがポイントになってきます。
おまけに性器が見えたら、アウトなので、見えないように工夫するのです。
もちろんモザイクを施したり、ボカシを入れれば簡単に隠せますが、製作予算が少ないピンク映画では、
そういう方法をとるとお金がかかるので、女優さん、男優さんともある物をアソコに付けます。

それが「前貼り」です。

この前貼りというやつ、慣れない役者さんには難物のようで、最初は皆さん付けるのに苦労するようです。
ガーゼとか、ナプキンを使って、自分のアソコの大きさに合わせて作り、
ガムテープ等の粘着テープで張り付けてアソコを隠します。

もちろん役者さんによって形や大きさは様々ですから、それぞれに個性的? な前貼りの誕生となるのです。
ですが慣れないと、直ぐに作れないので、助監督や共演のベテラン役者さんから教えてもらい作るそうです。
でも女優さんはベテランさんがいない時は、助監督さん等に作ってもらうのですが、
男性より女性に作ってもらいたい。という方もいるそうで、そんな場合には女性スタッフが作ります。
意外にピンク映画の現場には助監督や撮影スタッフに女性がいるケースが多く、
そんな時の女性スタッフは女優さんの話し相手になったりして、
心のケアもでき、スムーズに現場が運ぶことが多々あります。
それにスタッフも高嶺の女優さんだけでなく、親しみやすい女性スタッフがいる方が、
より現場が和んだ雰囲気になるようです。

そうやって絡みの場面を撮影するのですが、前貼りが見えたら、
せっかくのエロッチックなシーンも台無しになるので、見えないように撮影していきます。
でも時々、よく目を凝らしてみると粘着テープがチラリと見えることもあったりします。
特に男優さんは、やはり人間ですから、タイプの女優さんと絡んだりして、演技の感情が昂まってしまい、
勃起してしまうこともあるようです。
そしてその勃起のおかげで、前貼りが外れて撮影が中断するなんていうハプニングもあります。

おまけに前貼りを外す時、粘着テープのおかげで陰毛が一緒にバリバリッと剥がれる事もあり、
その時の痛さは言葉では言えないくらいだとも……。

男優さんにとっては前貼りは、なかなかやっかいな物かもしれません。
そんな苦労をしながら男優さんと女優さんはカメラの前で大勢に見られながら、ラブシーンを演じています。
AVには無い、昭和の匂いのする、そんな役者さんたちの姿を、
皆さん、どうかピンク映画館でご覧になってください。




筆者○鎌田一利 

高校2年の時、日本映画史に残る大名匠・木下恵介監督が講演会にて私のファンレターを読みあげ「熊本の少年に幸あれ!」と仰ってくださるも、何処で道を違えたか、ピンク映画、B級SFホラー映画(特にメキシコ&スペイン物)、古い邦画(特に大映時代劇)をこよなく愛し、好きが高じて、星野スミレ名義で加藤義一監督「主婦マル秘不倫後ろから出して」(2012 年9月28日公開)というピンク映画でシナリオ作家デビュー。
2013年春には鎌田一利名義で書いた第2作目(加藤義一監督:不倫OL びんかん濡れ白書)が劇場公開!
ピンク映画界の巨匠、池島ゆたか監督より「キネマ怪人」、清水大敬監督から「鎌田金太郎」、加藤義一監督には「しょ~もない映画評論家」という肩書きを頂いた駆け出しのシナリオ作家です。





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